本書について
よりはっきりと視覚化し、感じる
序文:Manon Comparini
騎手、ヴァイオリニスト、トレーナー

馬術と音楽。一見、まったくかけ離れた二つの世界です。
一方には馬術があります。騎手の全身を使い、さらにもうひとつの身体、つまり馬の身体を知り、制し、尊重することが求められます。
情熱をもった騎手は、調教や訓練の時間だけでなく、馬の世話や手入れという厳しい日々の務めにおいても、パートナーである馬にすべてを捧げ、かけがえのない絆を築きます。
もう一方には音楽があります。私自身は弦楽器を選びました。最初はヴィオラ、次にヴァイオリン。紛れもない感情の力を持つ楽器であり、正確な音程で表情豊かな音楽を生み出すのに欠かせない、わずか数ミリの範囲で関節を使う楽器です。私たちは自分の期待と限界だけを相手に、しばしば静止した身体で、何時間もの反復に耐えなければなりません。時には機能障害を引き起こすほどに。
当時16歳だった私は、馬術とヴァイオリンのどちらかを選ぶことを拒んでいました。けれども、激しい身体的負荷、天候にかかわらず馬上で過ごす時間、ヴァイオリンの技術的で反復的な練習……。すばらしい師に恵まれながらも、自分の身体を深く意識できていなかったことが、ついには私の演奏を妨げるようになり、またしても腱炎で休まざるをえなくなりました。

音楽院の上級課程にいたころ、私の身体は、課していたあらゆる負荷に悲鳴を上げはじめていました。身体的な緊張と精神的な緊張が入り混じっていたのです。この問い直しの時期があったからこそ、私は幸運にもパリの音楽家クリニックでMarc Papillonとともに取り組みはじめることができました。
動きを最適化し、音楽家の喜びを何より大切にする彼の情熱は、15年近く前に私の人生を変えました。彼の知識と、その伝え方のおかげで、私は自分の限界を手なずけ、さらには不可能と思えた先まで押し広げることができました。彼のビジョンは、音楽院での、そして馬上での私の取り組みを見事に補ってくれたのです。
私は自分の身体を知り、それを冒険の仲間にすることを学びました。自由に動く馬(リバティ)の上で、パフォーマンスとしてヴァイオリンを弾けるようになるために。
Marc Papillonの支えのもと、私は喜びと張りと楽さをもって、扶助(騎乗の合図)の独立性を極限まで高めました。
へそからつま先までの私の身体は、馬に捧げられています。体重のコントロール、脚の動き、尾骨の向き、そして呼吸。そのどれもが、完全に自由な状態にある馬にとって異なる意味を持ちます。時おり声だけが導きを補います。
身体の上半分は、しなやかで安定していなければなりません。弓を操り、ヴァイオリンの弦を響かせるために。音をつなぐため自由でなければならない左手でネックを握りしめることなく、そして首にハーモニーを不可能にするような収縮を一切起こさずに。そうしてはじめて、身体の上半分と下半分のあいだに、バランスのとれた共生が生まれるのです。
あとは、愛馬Ti Amoと私が身をゆだね、観客の前で、唯一無二の、感動的で芸術的なひとときを生み出すだけです。
Marc、この夢を実現させてくれて、ありがとう!
この文章を読んでくださっているあなたへ。本書の中に、意識と喜びをもって自分の身体的・精神的な限界を押し広げるためのインスピレーションが見つかりますように!
Manon Comparini
アーティストの成長

アーティストの成長は、幼少期や思春期といった初期の時期に限られるものではありません。それは大人になってからも生涯にわたって続き、もともとの体格や確立された人格にかかわらず、身体的・精神的・感情的な変化として現れます。指標が信頼できるものであり続けるためには、アーティストが自らの成長を、さらには周囲の人々の成長や社会の変化をも、しっかりと意識することが欠かせません。この意識は、変化への開かれた姿勢と、ある種の新しさや適応へのためらいとのあいだの力学について、幅広い議論を呼び起こします。
楽器のダイナミクスから呼吸まで、感情表現からストレス管理まで、本書はつつましく多くのテーマを取り上げ、テクニックと表現、厳密さと手放すことのバランスをとるよう、アーティストを継続的な学びと成長のプロセスへと誘います。
『アーティストの解剖学』は、自らの芸術と表現の複雑さの中を意識的に進んでいきたいと願うすべてのアーティストにとって、価値ある手引きとなることを目指しています。身体・頭・心の結びつきへの理解を深めることで、実践と個人の歩みを豊かにするために。
張りがあり、リラックスしている
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アーティストの解剖学
図版入り、265ページ。
Marc Papillon Éditions – 2024年



